TOPICS

2021.6.16

食事で夏バテ対策!夏バテの原因と対策方法

食事で夏バテ対策

夏バテは暑気あたりとも言われ、冷たいものの食べ過ぎ運動不足睡眠不足などの生活の乱れからくる体のだるさのことです。

症状は人によって様々ですが、一般的には下痢や便秘などの胃腸障害や、肩こりや目まい、微熱や吐き気などを伴います。

夏バテ解消には、バランスのとれた食事と休養が一番です。

そこで今回は、だれでも簡単に作れる夏バテ対策レシピを中心に解説します。

簡単につくれる薬膳で夏バテ解消

西洋医学が発達するまでは、身近で採れる薬草野菜がお薬代わりでした。

薬膳と言うと難しく思われるかもしれませんが、季節や体調を考慮して毎日の食事を工夫することが薬膳なのです。

薬膳料理を作りたいが、食材の選び方が分からない時は、スーパーなどで比較的安価で販売されている旬の食材を使えば薬膳料理が完成します。

薬膳づくりは旬の食材を使うこと

旬の食材は栄養が豊富なうえに、季節に起こりやすい不調を改善する働きがあります。

春の旬な食材

  • 山菜
  • 春キャベツ
  • アスパラガス
  • アサリなどの貝類
  • カツオ

夏の旬な食材

  • ゴーヤ
  • トマト
  • きゅうり
  • とうがん
  • なす
  • ハモ
  • アジ

秋の旬な食材

  • キノコ類
  • いんげん
  • 青唐辛子
  • 秋サケ
  • サンマ

冬の旬な食材

  • 大根
  • 白菜
  • ホウレン草
  • さつま芋
  • ブリ
  • タラ
なかいまち薬局のぴょんすけ

旬の食材は探せばもっとありますよ!

食べ物の五味五性について

食材には、五つの味(酸味、甘味、辛味、苦味、塩味)と五つの性質(体を温める食材(熱、温)、体の熱を取る食材(涼、寒)、どちらでもない食材(平))があります。

夏野菜には体の熱を取る働きがあり、冬野菜には体を温める働きがありますが、夏でもクーラーなどでお腹が冷えった時は、体を温める根菜類を使ったスープを食べるなど体調をみながら食事を工夫することが大事です。

夏野菜を使った夏バテ解消レシピ

夏バテ対策のため、卵や乳製品、肉類や魚介類、大豆製品などの良質タンパク質を3食少しずつでも摂ることを、心がけてください。

タンパク質は私たちの体を作る大切な成分ですが、同時に免疫力を上げ、体の調子を整える野菜のパワーも必要です。

以下、夏バテ対策のために、夏野菜を代表するゴーヤ、トマト、きゅうり、とうがん、なす、デザートとしても楽しめるスイカ、そして夏の青魚を使ったレシピを参考までに紹介させていただきます。

ゴーヤレシピ

沖縄料理でおなじみのゴーヤ(にがうり)は、ビタミンCやカリウム、カルシウム、マグネシウムなどが豊富ですが、ゴーヤに含まれるビタミンCは、熱に強いのが特徴です。

ゴーヤチャンプル

ゴーヤとツナの白和え

トマトレシピ

トマトは、生で食べると体にたまった熱を取り除きますが、体の冷えが気になるときは加熱して食べると血行が促進されます。

なすとトマトのチーズ焼き

トマトライス

なかいまち薬局のぴょんすけ

トマトに含まれるリコピンには強い抗酸化作用があり、生活習慣病の予防や改善、美肌効果、夏バテ解消効果などがありますよ。

キュウリレシピ

カリウムを多く含むキュウリは、利尿作用があるので、むくみやすい人におすすめです。また、キュウリは90%が水分ですが、体調を整える働きがあります。

キュウリの炒めナムル

たたききゅうりのみそあえ

とうがんレシピ3選

漢方では、乾燥させた冬瓜の皮を「冬瓜皮」乾燥させた種を「冬瓜子」と言い、むくみの解消薬として用いられています。

とうがんとベーコンのスープ

冬瓜の皮きんぴら

なかいまち薬局のぴょんすけ

冬瓜は体を冷やす食材なので、夏に冷えやすい人は温かいスープや味噌汁にしましょう!

なすレシピ

なすは高血圧やコレステロール値を下げる作用が期待できます。

ナスの味噌炒め

なすのさっぱり大葉サラダ

スイカレシピ

スイカには、ほてりやむくみ、熱中症予防などに効果があります。

スイカの塩麹漬け

すいかアイスクリーム

なかいまち薬局のぴょんすけ

皮の白い部分に含まれるシトルリンには、血管を若返らせる効果に加え疲労回復、新陳代謝の促進効果があるので、皮も工夫して食べるとよいですね。

青魚

夏は焼肉など肉料理に偏りがちですが魚からもタンパク質を摂りましょう。

イワシの大葉炒め

あじのマリネ

夏バテを防ぐには適切なサプリメントを摂取しましょう

野菜などは昔に比べ苦みやエグミがなくなり、食材自体の栄養素が減少傾向にあります。

そこで、夏バテを防ぐために、食事では摂りきれない不足栄養素をサプリメントで補うのもひとつの方法です。

体にはビタミンやミネラルが必要ですが、これらの微量栄養素はストレスによっても消費されるので、常に不足がちです。

また、体に必要なアミノ酸やミネラル、ビタミン類の不足が原因で、夏のだるさが続くこともあるようです。

ビタミンとミネラルについて

暑い夏は運動不足になりがちで、筋肉も衰えてしまいます。

筋肉が減らないようにするには、糖質やたんぱく質の摂取とともに、ビタミン類やミネラル類も摂取する必要があります。

ビタミン

ビタミンB群には、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンB12、葉酸などがあります。

代謝ビタミンとも呼ばれる、ビタミンB群はエネルギーをつくるのに必要なビタミンです。

なかでもビタミンB1は糖質からエネルギーを作る働きに大きく関与しています。

そのため疲労回復には欠かせない栄養素です。

しかし、ビタミンB1は水溶性で体に蓄積することができないので毎日の摂取が重要です。

なかいまち薬局のぴょんすけ

ビタミンB1を多く含む食材として豚肉やウナギが有名ですね。

ミネラル

ミネラルは体の調節に欠かせない微量の元素です。

ミネラルは体を構成している内の5%しか占めていませんが、ミネラルが不足すると様々な影響が出ます。

現代人は慢性的に微量栄養素が足りない状態のため、夏バテ対策のために食事で補え切れない場合はサプリメントの使用を検討してもよいでしょう。

まとめ

暑さのせいで食欲がなくなると、日々の食事もあっさりしたものになり、夏の体は軽い栄養不足状態になりがちです。

栄養バランスのとれた食事、適度な運動、十分な睡眠をとり、体調を意識した生活をお送りいただき、楽しい夏を過ごしましょう。

また、夏バテを防ぐためにはこまめな栄養補給が非常に大切です。

加齢により体液を多く含む筋肉量の低下やのどの渇きを自覚しにくくなり、乾いた時には脱水になっていることがあります。

1日の中で飲む時間を決めてのどの渇きを感じなくてもこまめに水分を摂取しましょう。

抗原検査キット販売中

監修漆畑俊哉(薬剤師)

漆畑俊哉(薬剤師)
  • 株式会社なかいまち薬局 代表取締役社長
  • 日本薬剤師研修センター 研修認定薬剤師
  • 日本在宅薬学会 バイタルサイン エヴァンジェリスト
  • 在宅療養支援認定薬剤師

go top