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2023.4.18

薬剤師が教える健康的な朝ごはんのとりかた

薬剤師が教える健康的な朝ごはんのとりかた

「しっかり朝食を食べましょう」と言われたことはありませんか?

忙しさから朝食を抜いてしまう方も多いのですが、実際、朝食を食べることにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

今回は、朝食が必要な理由と、どんなものをどのように食べるのがよいのか解説します。

なぜ朝食が必要か

エネルギー補給

エネルギー補給

夜ご飯を食べた後は寝ているだけだから、朝にそんなにエネルギーを取らなくてもいいのではないかと考えている方はいませんか?

じつは、人の体は寝ている間にもエネルギーを消費しています。ただ寝ているだけでも、6時間睡眠で350kcal程度は自然に消費しているのです。

そのため、朝起きたときには体はエネルギー不足の状態。しっかりとエネルギーを補給して、体を動かすための準備をしてあげる必要があります。

新陳代謝を促進する

新陳代謝を促進

寝ている間は、体温や脈拍が下がっています。朝起きた時にも体温と脈拍は下がった状態で、代謝が低く、からだは休息モードです。

朝食を摂ることで消化管が動き出し、その運動によって体温が上がります。

それによって、脳や体が活動モードへとシフトし、スッキリ目覚めて1日を元気に始められることができます。

また、朝食を食べない時と比べて、朝食を食べた方が早く体温が上がり、午前中のうちに高い体温を維持できるのです。

食欲の調整

食欲の調整

朝食をとることで、安定して満腹感を得られます。とくに朝食に「パン」ではなく「お米」を食べる人の方が満腹感が持続しやすいようです。

適度な満腹感がキープされることで、食欲をうまくコントロールすることができ、昼のドカ食いや、おやつの量を減らすことにつながります。

栄養素のバランスを整える

栄養素のバランスを整える

1人暮らしの大学生や働き盛りの世代である20〜30代は、昼や夜に外食をすることも多いでしょう。

外食が増えると食事のバランスが悪くなり、中でも野菜が不足しがちになりますので、朝食には、昼や夜に不足しがちな栄養を摂取して全体のバランスを整えるという役割もあります。

野菜を使ったおかずを、小鉢1つ分ほどプラスしてみませんか。

病気予防

朝食を抜けば、食事量が減って痩せる、健康的だと考えている人は多いです。しかし、朝食を抜くことで病気のリスクが上がることがわかっています。

肥満、高コレステロール血症、糖尿病。高血圧など「生活習慣病」と呼ばれるものは、朝食を抜くことでリスクが高まるのです。

毎日朝食を摂る人と比較すると、ほとんど食べない人では1.3倍ほど病気になるリスクがあります。

なかいまち薬局のぴょんすけ
少しでも朝食を摂る習慣をつけていきませんか?

神奈川県の朝食欠食率

全国的に、朝食を食べない人の割合は20代・30代で多いです。

株式会社なかいまち薬局がある神奈川県を見てみると、全国平均と比べて特に、20代の方が朝食を食べない方が多いことがわかります。

20代男性 20代女性
全国 27.9% 18.1%
神奈川県 30.3% 32.6%
30代男性 30代女性
全国 27.1% 22.4%
神奈川県 22.0% 14.8%
なかいまち薬局のぴょんすけ
ご自身が暮らしている都道府県の朝食欠食率はいかがでしょうか?

薬剤師おすすめの朝食

朝食に取り入れたい食材を紹介します。簡単に用意できるものを紹介しますので、それぞれの項目から何か取り入れてみてください。

炭水化物

炭水化物

脳のエネルギー源になるブドウ糖を取り入れるため、ご飯、パンなど炭水化物を摂りましょう。

玄米、雑穀米、全粒粉を使ったパンなどであれば、食物繊維もたっぷりとることができ、さらに腹持ちがよくなります。

野菜・果物

野菜・果物

朝食を食べることに慣れてきたら、野菜を使ったおかずを1品取り入れてみましょう。

味噌汁に加えるだけの乾燥野菜、冷凍のほうれん草を使ったおひたし、冷凍のブロッコリーなどであれば、忙しい朝でも手軽に野菜を食べることができます。

果物は、まずはみかんやバナナ、カットパインなど準備に手間のかからないものがおすすめです。

タンパク質

タンパク質

タンパク質として、脂質の少ないお肉や魚を取り入れてみましょう。

焼き魚やサラダチキンなどはいかがでしょうか。今は、コンビニでも買うことができますね。自炊する方であれば、夕飯のおかずを多めに作り朝食用に残しておくのも簡単です。

卵もタンパク質源として優秀です。ゆで卵、スクランブルエッグ、目玉焼きなど日替わりで楽しむことができます。またチーズや無糖タイプのヨーグルトもよいでしょう。

汁物

汁物

味噌汁やスープなど、汁物があると体が温まります。野菜スープにしてしまえば、いろいろな栄養素を1品で補うこともでき、朝食の準備の手間が省けるでしょう。

なかいまち薬局・ぴょんすけ

レトルトで構いませんので、ストックしておくのはいかがでしょうか。

朝食がとれなかったときの代替品

どうしても朝食を食べる時間がない、朝から何品も食べられない、そんなとき、手軽に栄養補給できるものを紹介します。

ソイジョイ

大豆でできており、タンパク質の補給ができます。甘さは控えめで、種類が豊富なので飽きずに楽しめるでしょう。

ウィダーインゼリーエネルギー

ウィダーインゼリーはいろいろな種類がありますが、「エネルギー」は炭水化物がしっかり補給できるので朝におすすめです。各種ビタミンも少し入っています。ゼリーなので朝からたくさん食べられないという方でも摂取できるのではないでしょうか。

青汁

食物繊維やミネラルの補給には青汁がおすすめです。朝から野菜を用意できないという方は、青汁を試してみてはいかがでしょうか。牛乳や豆乳、ヨーグルトで溶かせば、タンパク質の補給もできます。

まとめ

今回は、朝食の重要性と、おすすめの食材についてご紹介しました。

朝食は忙しさや時間の制約により抜いてしまう方も多いですが、エネルギー補給、新陳代謝の促進、食欲の調整、栄養素のバランスの整え、病気予防や日々の健康をサポートするために欠かせない重要な食事です。朝食を食べる習慣を身につけて、健康的な生活を送りましょう。

また朝食をとる習慣のない方は、健康のためにも、まずは1品からでも良いので摂ってみてはいかがでしょうか。

参考

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監修漆畑俊哉(薬剤師)

漆畑俊哉(薬剤師)
  • 株式会社なかいまち薬局 代表取締役社長
  • 日本薬剤師研修センター 研修認定薬剤師
  • 日本在宅薬学会 バイタルサイン エヴァンジェリスト
  • 在宅療養支援認定薬剤師

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