正月太りを防ぎたい!年末年始の健康管理
新年は、新しい趣味を始めてみたり、目標を掲げたりする良い機会ですよね。せっかくの機会ですし、健康についても考えてみませんか?
今回は、正月太りに焦点を当てて健康についてのお話をしたいと思います!
正月太りの原因
年末年始の間に体重が増えてしまう原因として、いくつかの要因が考えられます。以下に代表的な理由を挙げてみます。
年末年始の食事
年末年始は忘年会や新年会など、食事を伴うイベントが多くなり、普段の生活よりも高カロリーな食事を摂取する機会が増えます。お酒を飲む量が増えたり、揚げ物や肉料理など、カロリーの高い料理が並ぶことが多いでしょう。また、おせち料理やお雑煮には糖質が多く含まれているため過剰に摂取すると太りやすいと言われています。
運動不足
年末年始は多くの人が休暇を取る時期であり、普段と比べて体を動かす機会が少なくなる傾向にあります。寒い時期ということもあり外出が億劫になり、家の中で過ごす時間が増えるため自然とエネルギー消費が減ります。運動量が不足した生活の結果、摂取したカロリーが消費されず体重増加に繋がりやすくなります。
不規則な生活リズム
年末年始は普段の生活パターンが大きく崩れる時期でもあります。夜遅くまでテレビを見て寝る時間が遅くなったり、朝はいつもよりも遅くまで寝てしまうことが多いのではないでしょうか。また、夜中など不規則な時間での食事は体がエネルギーを効率的に消費できなくなるため、体重が増えやすくなる原因となっています。
食事の改善
塩分を控える
塩分の摂りすぎは、間接的に太る原因になりうることをご存知でしょうか。
塩分が多く濃い味付けの料理は、食べた瞬間からおいしく感じられ、次々と食べたくなり、よく噛まずに飲み込んでしまいがちです。
あまり噛まずに食べてしまうことで満足感を得られにくく、太る原因になるのです。
おせち料理は保存のために塩分を多く含みます。塩分の摂り過ぎを防ぐために少量ずつゆっくりと食べるようにしましょう。また塩分の排出を促すには、水分をしっかり摂ることも必要です。
食べる順番を工夫する
消化吸収に時間のかかる「食物繊維」が豊富な野菜から食べることで、食物繊維が消化吸収をゆるやかにしてくれて血糖値の急上昇を抑え、太りにくくしてくれます。
食事方法の改善
ダラダラと食べ続けることがないよう食事の時間を決めたり、テレビを見ながらなどの「ながら食べ」をしないよう心掛けましょう。
ダラダラと食べ続けることや間食が増えることにより体重が増えやすくなります。毎日体重を測り、こまめに体の状態をチェックすることもオススメです。
アルコール
アルコールの摂り過ぎも太る原因となります。
一般に、節度ある適正な飲酒量は1日あたり純アルコール20gとされています。
しかし、アルコールの分解速度には性差があるとされており女性は1/2~2/3程度が望ましいと考えられています。
純アルコール20gに相当する酒量(参考)
- ビール:中瓶1本(500mL)
- 日本酒:1合(180mL)
- ウイスキー:ダブル1杯(60mL)
- 焼酎(25度):グラス1/2杯(100mL)
- ワイン:グラス2杯弱(200mL)
- チューハイ(7%):缶1本(350mL)
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運動不足の改善
適度な運動
先述したように、年末年始は普段よりも摂取カロリーが増えがちですが、運動量は極端に減ってしまうため短期間で体重が増えてしまう原因となります。
家の中でストレッチや簡単なエクササイズをするだけでも、代謝を維持するのに効果的です。初詣に歩いて行くのも良い運動になります。
継続的な運動
年末年始だけでなく、お正月明けも日々運動を続けることが理想的です。散歩や軽いジョギング、家の中でできる筋トレなど、無理のない範囲で体を動かし、継続することを心掛けていきましょう。
運動するタイミング
前提として、運動は自分のライフスタイルに合った時間に行いましょう。ただし起きた直後と寝る直後は避けましょう。
食後の過度な運動は消化不良の元となるためNGですが、適度であれば脂肪がつきにくい体になる、筋肉分解がされにくく筋力アップできるといったメリットがあります。筋肉量を増やすことで基礎代謝が向上し、体が脂肪を燃焼しやすくなります。
生活リズムの改善
睡眠の改善
食事・運動とお話してきましたが、次は睡眠について考え生活リズムの改善を図っていきましょう。
質の良い睡眠をとると、生活習慣病の予防につながるほか、抑うつや不安などのこころの不健康も予防します
質の良い睡眠とは次のような特徴です。
- 規則正しい睡眠、覚醒のリズムが保たれていて、昼夜のメリハリがはっきりとしている
- 必要な睡眠時間がとれており、日中に眠気や居眠りすることがなく、良好な心身の状態で過ごせる
- 途中で覚醒することが少なく、安定した睡眠が得られる
- 朝は気持ちよくすっきりと目覚める
- 目覚めてからスムーズに行動できる
- 寝床に就いてから、過度に時間をかけすぎずに入眠できる
- 睡眠で熟眠感が得られる
- 日中、過度の疲労感がなく満足度が得られる
年末年始に起こりがちな、夜更かしやお昼まで寝るといった行為は、睡眠の質を下げてしまいます。
メンタル面のケア
とはいえ、年末年始は全国的にお疲れ様ムードですし、夜更かししたりお昼頃まで寝たり好きなように過ごしたいですよね。
ストレスが溜まると暴飲暴食の原因になったり、健康管理やダイエットのモチベーションが下がったりすることがあります。ストレスを溜めてしまわないよう適度な休息やリラックスできる時間を確保しましょう。
また、学校や仕事が始まる数日前から少しずつ寝る時間・起きる時間をいつも通りの時間に近づけていくことをお勧めします。
まとめ
年末年始は楽しいイベントが多い一方で、運動量が減り、食事や生活習慣の乱れにより体重増加を招きやすい時期です。しかし、適切な運動、食事管理、規則正しい生活リズムを心がけることで、正月太りを防ぐことができます。健康的な新年をスタートさせるためにぜひ意識していきましょう!
監修漆畑俊哉(薬剤師)
- 株式会社なかいまち薬局 代表取締役社長
- 日本薬剤師研修センター 研修認定薬剤師
- 日本在宅薬学会 バイタルサイン エヴァンジェリスト
- 在宅療養支援認定薬剤師