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2020.1.24

漢方と漢方薬の飲み方

漢方と漢方薬の飲み方

健康思考が高まる中で、漢方薬の需要は増えています。

漢方では、気血水「きけっすい」のバランスがとれていると、健康が保たれるといわれ、西洋医学で言えば、気は自律神経系及び消化機能、血は循環器系やホルモン分泌系、水はリンパ液や尿、分泌液など免疫系のことです。

自律神経系やホルモン分泌系、免疫系の異常は、何となく体がだるいが原因が分からないことが多く、病院で検査をしても数値として表れないことがほとんどのようです。

本人としてはとてもつらいものです。そんな時、効果を発揮するのが漢方薬です。

本記事では、漢方薬との上手な付き合い方を解説します。

漢方とは何か

漢方薬とは

漢方は古代中国で発生し、中国では、「中医学」とか「中国伝統医学」と呼ばれ、日本に漢方の医学書が伝わったのは6世紀前後で、室町時代までは中医学に基づいて医療がおこなわれていました。

それ以降は、日本独自の発展を遂げ、江戸時代にオランダから入ってきた「蘭方」と区別して「漢方(漢王朝の漢に由来)」と呼ぶようになりました。

漢方治療が向く病気は、病院において検査や画像診断をしても異常がないのに、 自覚症状があるというような病気で、原因の特定できない慢性の病気や体質がからんだ病気には、漢方が向きます。

漢方薬と一般医薬品との違い

漢方薬は、自然界の植物や鉱物、動物などを組み合わせて作られた薬で、複数の症状に効き目があります。

新薬とも言われる西洋薬は人工的に化学合成されたもので、単独の症状に効果的です。

現在、薬局などで販売されている漢方薬は、服用しやすく保存ができるように加工されています。

漢方薬はどこで手にはいるの?

漢方薬は、薬局ドラッグストアで手に入ります。

薬局やドラッグストアでは、自己判断で購入できますが、病院で入手するにはお医者さんの診察を受けてから処方してもらいます。

薬局やドラッグストアの漢方薬は、病院で処方してもらう漢方薬よりも生薬の割合が少なくなっており、医療用の漢方薬が抽出エキス100%なのに比べて、薬局やドラッグストアで販売されている漢方薬は抽出エキス50%なので、効き目がゆるやかなのが特徴です。

漢方薬は、病院でも薬剤師がいる漢方薬局でも処方してもらうことができますが、その際は、自分が抱えている体調の悩みを伝え、不調にあった処方をしてもらいましょう。

また、薬局やドラッグストアで漢方薬を買う場合も、薬剤師がいる場合は相談するようにしましょう。

漢方薬の種類

漢方薬に用いられる生薬について簡単な知識があると、薬局やドラッグストアでも自分の気になる症状によって漢方薬を的確に選ぶことができます。

それぞれの症状と漢方薬に含まれている生薬を参考にしてください。

肩こりや頭痛、目の充血には

薬柴胡(さいこ)
芍薬(しゃくやく)
当帰(とうき)
茯苓(ぶくりょう)
蒼朮(そうじゅつ)
山梔子(さんしし)
牡丹皮(ぼたんぴ)
甘草(かんぞう)
生姜(しょうきょう)
薄荷(はっか)

動悸や息切れには

桂皮(けいひ)
芍薬(しゃくやく)
大棗(たいそう)
生姜(しょうきょう)
甘草(かんぞう)
牡蛎(ぼれい)

胃腸の不調や多汗には

黄耆(おうぎ)
柴胡(さいこ)
酸棗仁(さんようにん)
蒼朮(そうじゅつ)
人参(にんじん)
茯苓(ぶくりょう)
遠志(おんじ)
山梔子(さんしし)
大棗(たいそう)
当帰(とうき)
甘草(かんぞう)
生姜(しょうきょう)
木香(もっこう)
竜眼肉(りゅうがんにく)

水太りやむくみには

防已(ぼうい)
黄耆(おうぎ)
蒼朮(そうじゅつ)
生姜(しょうきょう)
大棗(たいそう)
甘草(かんぞう)

季節ごとに変化する体に合わせた漢方薬を選びましょう

体は季節によって微妙に変化します。

一般的に、春は自立神経の乱れや皮膚炎などのトラブルがおきやすく、夏は体に熱がこもったり睡眠障害がおこりやすくなります。

秋は鼻や口の粘膜の炎症がおこりやすく、冬は冷えや腰痛に悩まされることが多いようです。

それぞれの季節によっておこる症状は人によって違いますが、漢方薬を上手に使い分けて、できるだけ快適に季節の変わり目を乗り越えるようにしましょう。

薬局やドラッグストアで市販の漢方薬を購入する際、自分の知識だけでは不安な場合は、薬剤師さんやお店の方にアドバイスを求めましょう

なかいまち薬局のぴょんすけ

弊局、「みなみぐち薬局」でも漢方を取り扱っていますので、ご質問等ございましたら、気軽にご相談ください。

漢方の有効活用法

生薬を細かく刻んで煮出して飲む「煎じ薬」は、西洋薬が広まるまでは日本でも民間療法のひとつとして伝統的に用いられてきましたが、現在では野山の薬草を採集するわけにもいかなくなりました。

しかし、時代の進歩により生薬をフリーズドライ加工して顆粒状にした、手軽な漢方薬が薬局やドラッグストアでも購入できるようになりました。

漢方治療が向く病気は、病院において検査や画像診断をしても異常がないのに、 自覚症状があるというような病気です。

なかいまち薬局のぴょんすけ

原因の特定できない慢性の病気や体質がからんだ病気には、漢方が向いていますよ。

身近な漢方食材の利用

漢方食材

漢方の有効的な利用方法として漢方食材を日々の食事に取り入れることをおすすめします。

薬局やドラッグストアで販売されている漢方薬は、比較的緩やかな効き目とは言え、飲みすぎるとよくありません

薬は決められたとおりに服用し、例えば風邪気味なら、漢方薬にも入っているショウガをすって紅茶に入れたり、ミカンの皮を干した陳皮などを煎じて飲むと副作用もありません。

また、スーパーなどでも手に入るクコやキクラゲ、ヤマイモ、ユリ根なども疲労回復効果があり、漢方薬とともに摂取しても安全で、体質改善に役立ちます。

漢方薬の飲み方

漢方薬でも、まれですが、人によっては、好ましくない症状がでる場合があります。

以下に代表的な生薬による、好ましくない症状の例を記します。

麻黄(マオウ) 不眠、動悸、発汗過多などの症状がまれに起こることがあります。
甘草(カンゾウ) むくみ、血圧上昇、筋肉に力が入りにくいことなどがあります。
附子(ブシ) 動悸、のぼせ、舌のしびれなどの症状が出る場合もあります。
大黄(ダイオウ) 腹痛、下痢などをともなうこともあります。

漢方薬を服用するにあたって

副作用は薬を正しく服用していても起こることがありますから、薬を飲んだ後、病状が悪化したり、何らかの変わった症状が現れたり、どうもいつもと違うな?と感じた時には服用を中止し、すぐに医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。

なかいまち薬局のぴょんすけ

2種類以上の薬を併用したり、誤って多く服薬すると、効果が強く出すぎてしまったり、好ましくない症状が出やすくなる可能性がありますので、ご注意ください。

まとめ

日々、生活習慣に気をつけていても「なんとなくすっきりしない」ことがあります。

そんな時は、自分の不調に合わせた漢方薬を用いてみませんか?

漢方薬は4千年の歴史があり、日本でも西洋医学が発達する前までは民間療法として薬草を煎じて飲み、様々な病気の治癒に役立ててきました。

現代の医療は、西洋医学のみ、東洋医学のみといった考え方ではなくなり、病院でも漢方外来を設けているところが多くなりました。

漢方の知識を増やし、効果的に利用して健やかな日々を過ごしましょう。

監修漆畑俊哉(薬剤師)

漆畑俊哉(薬剤師)
  • 株式会社なかいまち薬局 代表取締役社長
  • 日本薬剤師研修センター 研修認定薬剤師
  • 日本在宅薬学会 バイタルサイン エヴァンジェリスト
  • 在宅療養支援認定薬剤師

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