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2021.1.11

糖尿病と糖質の関係性

糖尿病と糖質の関係性

人間は生きる上でエネルギーが必要です。エネルギーは主に食事からとり、炭水化物から約60%、脂質から約25%、たんぱく質から約15%と、大半が炭水化物(糖質)です。

また、糖質を一言で言っても大きく分けて、2つの種類があります。本記事では、糖尿病と糖質の関係性について解説します。

糖質とは

糖質」という言葉をよく耳にするようになりました。

糖質制限というと、ご飯やパン、麺類などの主食を抜いたり減らしたりするのが定番であり、炭水化物とイコールだと考えている方も多いとおもいます。しかし、糖質と炭水化物は表しているのもがちがいます

炭水化物は、糖質と食物繊維を合わせたものであり、「炭水化物–食物繊維=糖質」ということになります。食物繊維は野菜海藻類などに多く含まれ、炭水化物に分類されています。さらに糖質は、血糖値を早くあげる「単純糖質」と、ゆっくりあげる「複合糖質」に分けることができます。

糖質とは

単純糖質

単純糖質は、分子同士の結合が少なくバラバラになっています。分子の結合がすくないと甘みをよく感じます。

そのため単純糖質に分類されるのは砂糖ブドウ糖果糖はちみつなどで、お菓子果物に含まれる糖質です。

なかいまち薬局のぴょんすけ

単純糖質は、分子同士の結合が弱いために少しの手間で分解ができるため、早く身体に吸収されます。

複合糖質

複合糖質は、分子同士の結合が多く塊のような見た目です。

分子の結合が多いため単純糖質に比べて甘みを感じにくいのが特徴で、主な食品として、穀類イモ類豆類に含まれるでんぷんが代表格です。

複合糖質は、消化と吸収の間に、複合糖質から単純糖質への分解という一手間が入るため、吸収と分解に時間がかります。まさに和食が複合糖質ですね

複合糖質

糖尿病との関係性

糖質は、からだを動かすためのエネルギー源である「ブドウ糖」になり、血液中に運ばれ、この血液中のブドウ糖を「血糖」と言います。

食事をすると血糖の量は増え、血糖値は上がり、食後数時間経過するとインスリンというホルモンが分泌されることによって血糖値は元の値に戻ります。

インスリンは、すい臓から分泌され、血糖を肝臓へと運ぶことや、細胞の中へ取り込む働きをしています。しかし、糖質の過剰摂取により血中に大量のブドウ糖があると血糖が高い状況が続きます。

ジュースやお菓子の単純糖質は、とっても血糖値上昇が早く短時間にたくさんのインスリンを消費します。

そうなると膵臓にものすごい負担となり糖尿病や血糖値を悪化させます。一方複合糖質はゆるやかに血糖値が上昇するため、インスリンがゆっくり使われることにより、すい臓の負担は少なくなります。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

ひとことで糖質と言っても様々な種類があり、構造の違いによって吸収のされ方が異なることから身体にかかる負担が異なります。

食べる順番を工夫し、インスリンをゆっくり分泌させることですい臓や血管への負担を抑えることができますので、食事の食べ始めは、サラダやスープなどから取ると良いですね。

糖尿病の薬もその方に合っていないと、低血糖やさらにすい臓の機能を低下させてしまう場合があります。

糖尿病や高血圧は心不全の始まりでもあります。いつもと体調が違うと感じたら主治医や、かかりつけ薬剤師、糖尿病薬物療法薬剤師に相談しましよう。

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監修土橋弘靖(薬剤師)

土橋弘靖(薬剤師)
  • 研修認定薬剤師
  • 認定実務実習指導薬剤師
  • 認定がん医療ネットワークナビゲーター
  • スポーツファーマシスト
  • 日本在宅薬学会バイタルサインエヴァンジェリスト
  • 腎臓病薬物療法単位履修修了薬剤師
  • 心電図検定3級

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